名古屋国際学園 (名古屋インターナショナルスクール)

名古屋インターナショナルスクールは、多文化の生徒が安心して学べる環境を最重要課題と位置づけ、Verkada社製セキュリティカメラを導入し、校内の安全対策を強化しました。夜間無人の時間帯も自動検知によるアラートで即時対応を可能にし、ナンバープレート認識による送迎車両管理で校門周辺の混雑緩和と送迎の円滑化を実現しています。今後も最新技術を活用し、安全で快適な学びの場づくりを推進します。
お客様の課題
プライバシーへの配慮からセキュリティカメラの導入を見送ってきたが、関係機関・保護者からの要望が増加
下校時の送迎車による校門前の混雑が安全と運営の課題となっていた
Verkada導入後の成果
Verkadaのセキュリティカメラを導入し、校内の安全管理体制を強化
ナンバープレート認識機能により送迎の効率化を図り、混雑を大幅に改善
教育現場における安全確保への取り組み
愛知県に所在する名古屋インターナショナルスクールは、約60年前の創立以来、国際教育を担う教育機関として、地域および海外からの信頼を集めてきました。現在はプリスクール(3歳)から高等部まで、約500名の生徒が在籍し、質の高い国際教育を提供しています。
「保護者の皆様が安心してお子様を送り出せる環境を整え、生徒が安全かつ集中して学習に取り組めるようにすること。それが私たち教育機関に課された最優先の責務です」と、学校長のマシュー・パール氏は語ります。同校ではこれまでも、外周フェンスの設置やゲートによる入退管理の導入など、段階的にセキュリティ強化を図ってきました。今回導入したセキュリティカメラシステムは、そうした取り組みの一環として位置づけられています。
「セキュリティカメラの導入は、施設全体の安全性向上に直結します。これまではプライバシーへの配慮から慎重な対応を続けてきましたが、教育機関における安全基準の国際的見直しや、米国政府による補助制度の整備など、導入を促進する社会的要請が高まる中で、本校でも本格的な検討を進めてまいりました」と、オペレーション担当のマーク・ヒル氏は述べています。
映像品質と信頼性の高さが導入の決め手に
数ある製品の中から最終的に名古屋インターナショナルスクールが選定したのが、Verkada社のセキュリティカメラでした。導入にあたって最も重視したのは、カメラの映像品質と信頼性です。
「いかに多くのカメラを設置しても、映像の精度が不十分であれば、必要な場面においてその効果を十分に発揮することはできません。Verkadaのカメラは非常に高精細であり、これによりセキュリティ強化に寄与するものと判断いたしました」と、ヒル氏は述べています。
導入の検討にあたっては、既にVerkada製品を導入している他校の関係者からの評価も参考としました。録画データを各カメラ本体に内蔵されたストレージに保存できる構造であることから、NVR(ネットワークビデオレコーダー)の設置が不要である点、またクラウドベースの管理画面が分かりやすく、操作性に優れている点などが高く評価されており、これらの要素が導入判断の一助となりました。さらに、Verkada製品が米国政府機関の補助金制度の対象となっており、他校においても導入実績があることを確認しました。これにより製品の信頼性の高さを改めて認識し、これらの要素を総合的に判断し導入を決定したといいます。
セキュリティにとどまらない多角的な価値の創出
名古屋インターナショナルスクールでは、教室やトイレを除く校内各所、廊下や校庭を含む様々な場所にVerkadaのセキュリティカメラを設置し、校内の状況にくまなく目が行き届けられる環境を整備しています。教職員が退勤し校内が無人となる夜間においても、AIにより人や車両の動きを検出し、即座に携帯端末へ通知が届く体制を構築しています。ヒル氏は「かつて夜間にイノシシの侵入がありましたが、確実に検知され通知が届きました」とその有効性を証言します。
このセキュリティ強化は、同校関係者にとどまらず、交流校の生徒や保護者にとっても大きな安心材料となっています。同校は複数の海外インターナショナルスクールと交流を持ち、共同イベントを開催することがあります。イベントによっては他校の生徒が校内に宿泊することもあり、安全対策の強化が開催条件となる場合もあります。ヒル氏は「Verkada導入により、相互に安心して生徒の受け入れが可能となりました」と述べています。
また、パール校長は、Verkadaの導入が単なるセキュリティ強化にとどまらず、利便性向上にも寄与していることを強調します。同校には送迎バスが運行されていますが、多くの生徒は保護者による送迎を利用しており、下校時間帯は門前の車両渋滞が課題でした。パール校長は「Verkadaのカメラが車両のナンバープレートを認識し、スマートフォンへ通知を送る仕組みにより、事前に登録されたナンバーとの照合が可能となりました。これにより、担当者は迎えに来た保護者の車両を迅速に把握し、安全かつ円滑な送迎を実現しています。渋滞も大幅に緩和されております。今後は自動開閉ゲートとの連携により、安全性と利便性のさらなる両立を目指したいと考えております」と述べています。

加えて、校内でのトラブル発生時に映像を用いた状況確認が可能となったことも、大きな前進と評価されています。一方で、Verkadaの高機能な顔認識などの人物分析機能については、プライバシー保護の観点からあえて利用を控えています。ヒル氏は「当校は保護者との間でプライバシーに関する明確な約束を交わしており、個人を特定する機能はその約束に反するため、必要に応じて設定を柔軟に変更できることが重要でした」と説明します。
カメラ設置にあたっては、校内を網羅的にカバーする一方で、生徒が日常生活の中でカメラの存在を強く意識せず、これまで通りのコミュニティ内の信頼関係を維持できること、また建物の意匠や景観を損なわないことにも配慮しました。販売パートナーとも連携し、柱間の目立たない位置への設置や、360度のパノラマビューを可能とする魚眼レンズカメラの積極的な採用など工夫を凝らしています。
Verkadaは今後も、製品およびサービスの強化、パートナーとの連携を通じて、教育現場のセキュリティ向上に貢献していきます。
学校法人 名古屋国際学園
愛知県名古屋市守山区中志段味南原2686